クラシックな短編アニメとして始まった物語は、時代とともに多様なメディアへと広がりを見せてきた。権利がワーナー・ブラザースへと引き継がれて以降も、その勢いが衰えることはない。特に、実写世界と2Dアニメーションを融合させた映画『トムとジェリー』は、伝統的なドタバタ劇の精神を現代の最新映像技術で再解釈した意欲作だ。
大都会ニューヨークを舞台にした劇場版では、往年のファンをニヤリとさせる小ネタやオマージュが凝縮されている。CG全盛の時代にあっても、手描きアニメ特有のしなやかな躍動感を失わない制作陣のこだわりが、作品に新たな息吹を吹き込んでいる。