2020年代以降、クリストファー・クロスのキャリアは大きな試練に直面しました。2020年4月、新型コロナウイルス感染症に罹患した後、重篤な合併症として末梢神経障害を引き起こす指定難病「ギラン・バレー症候群」を発症。一時は自力歩行はおろか、ミュージシャンの命であるギターを弾くことすら困難な状態に陥り、ファンに大きな衝撃を与えました。
しかし、過酷なリハビリテーションと不屈の闘志により、彼は見事にステージへと復帰を果たしました。2024年から2025年にかけての大規模なツアーを経て、2026年現在も精力的な演奏活動を展開しています。来日公演においても、ビルボードライブ東京や大阪などのステージで定期的にその健在ぶりを示しており、会場は往年のファンから近年のシティポップ・AORリバイバルで魅了された20〜30代の若年層リスナーまで幅広い層で埋め尽くされています。
現場を訪れたリスナーからは、「70代を迎えた今も、あのクリスタルボイスの艶が失われていない」「闘病を経たことで、歌声に人生の深みが宿り、涙が止まらなかった」という声が多数寄せられています。困難を乗り越えた現在のパフォーマンスは、楽曲に新たな説得力を与えています。
【プロの視点】クリストファー・クロスの音楽世界を味わい尽くすためのリスナー適性
AORや80年代洋楽の世界は広大ですが、クリストファー・クロスのディスコグラフィに触れるにあたり、どのようなリスナーに最適なのかを整理しました。
- 深くおすすめできるリスナー:
- 洗練された都会的なコードワークや、美しいストリングス・ホーンアレンジを好む人
- TOTO、ボズ・スキャッグス、マイケル・マクドナルドなどの良質なAORサウンドに目がない人
- 夜のドライブやリラックスタイムに、心地よいシルキーなハイトーンボイスで癒やされたい人
- やや趣向が異なる可能性があるリスナー:
- 荒々しいガレージロックや、重低音が前面に出たモダンなトラップ/EDMビートのみを求める人
- 極端にドラマチックなボーカルシャウトやアグレッシブなパフォーマンスを期待する人