なぜ、あれほど優秀とされた人物がここまで狂ってしまったのか。その背景にあるのが、違法スポーツ賭博への深刻な依存だ。水原受刑者は、違法ブックメーカーとの間で数万回に及ぶ賭けを行い、負け額を膨らませていった。大谷の口座を勝手に操作する手口は巧妙でありながら、その動機は極めて短絡的だった。「次の勝ちで取り戻せる」というギャンブラー特有の歪んだ認知が、彼を破滅の深淵へと引きずり込んだのだ。
現在、刑務所内でもギャンブル依存症の更生プログラムが実施されているとされるが、一度壊れた脳の回路を修復するのは容易ではない。専門家は「彼のケースは、依存症が個人の倫理観や人間関係をいかに簡単に破壊するかを示す最悪のサンプルとなってしまった」と指摘する。