生態系にとってかけがえのない存在でありながら、2026年最新の生息状況を取り巻く環境は極めて深刻です。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストにおいて、フィリピンオオコウモリは絶滅危惧種(Endangered / EN)に指定されています。
生息地であるフィリピン諸島の原生林は、過去数十年におよぶ急速な農地開拓、パーム油プランテーション化、違法伐採によって劇的に分断・縮小しました。彼らは低地の原生林にある巨木にコロニー(集団ねぐら)を形成するため、森林の消失が生息数に直結します。
さらに追い打ちをかけているのが、現地におけるブッシュミート(野生肉)目的の違法密猟や、果樹園を荒らす害獣としての駆除です。かつて数万頭規模で夜空を埋め尽くしていたコロニーは激減し、現地保全団体や環境当局による巡回監視、保護区の制定が強化されているものの、依然として種存続の瀬戸際にあるのが2026年現在の偽らざる現実です。