1980年代の開業以来、このホテルは八王子の社交界を牽引する存在だった。きらびやかなシャンデリア。特別な日のディナー。週末ともなれば、ウエディングドレス姿の花嫁と笑顔の参列者でロビーは溢れかえっていた。バブル期の華やかさから、平成の安定期、そして令和の激変期まで、激動の日本社会を映し出す鏡のような場所だったと言える。
だが、時代の波は容赦なく押し寄せる。宿泊特化型ホテルへのシフト。地味婚の流行。かつての巨大な宴会型ホテルは、徐々に岐路に立たされていった。閉館の知らせが流れた日の衝撃を、今でも鮮明に覚えている市民は少なくない。