物語の始まりは戦後間もない昭和20年代後半にさかのぼる。当時の栃木県宇都宮市に本社を置いていた関東牛乳株式会社が「関東レモン牛乳」として開発したのが発祥だ。特別感のあるハイカラな甘い飲み物として、特別な日や運動会のご褒美に買い求める子供たちで賑わったという。
ところが、2004年秋、時代の波には逆らえず関東牛乳株式会社は経営破綻し、廃業。半世紀近く親しまれた伝説の味が、一瞬にして姿を消す危機に瀕した。「あの味をなくしてはならない」――地元住民からの熱烈な存続を望む声に応えたのが、栃木県栃木市に拠点を置く栃木乳業株式会社だった。
同社は製造技術と製法を全面的に引き継ぎ、名称を「関東・栃木レモン」へと改称。見事に復活を果たした。伝統の紙パックデザインを守りつつ再スタートを切ったこの決断が、のちの大ブームへの布石となった。