調査が進むにつれ、信じがたい事実が浮かび上がってきました。吉田屋は自社での炊飯能力を超える注文に対応するため、岩手県内の業者に米飯の製造を委託していたのです。問題は、その米飯が八戸の工場へ運ばれるプロセスにありました。
運搬時のトラック車内は、細菌が最も繁殖しやすいとされる常温に近い状態でした。保冷剤や冷蔵車の適切な使用が怠られ、米飯は数時間にわたり「ぬるい状態」で放置されていたのです。工場に到着した時点で、すでに菌の増殖は始まっていました。急激な冷却を行わずにそのまま盛り付け作業に入ったことが、決定的なミスとなりました。