セーフティバーの役割を100%発揮させるためには、「胸にしっかりバーベルを下ろせる可動域を確保しつつ、潰れたときだけバーベルを受け止める」という絶妙な高低差を作り出す必要があります。その鍵を握るのが、ベンチプレス特有の胸郭のアーチ(ブリッジ)と呼吸による胸の厚みの変化です。
具体的なセーフティバーの調整手順は以下のステップで行います。
ステップ1:ベンチに仰向けになり、しっかりと胸を張ってアーチを作る
肩甲骨を寄せて下げ、胸骨を高く突き出したフォームをセットします。この状態の胸トップの高さを確認します。
ステップ2:アーチを完全に解き、息を吐き切って脱力する
挙上不能になって潰れた状態をシミュレーションします。背中をフラットにして肺の空気を抜くと、胸の高さはアーチ形成時と比べて3〜5cm程度低くなります。
ステップ3:両者の中間にセーフティバーの高さを合わせる
「アーチ保持時の胸の高さ > セーフティバーの高さ > 脱力時の胸・喉の高さ」となる位置にピンを差し込みます。この高さ関係が成立していれば、フルレンジで胸にバーを接触させてもセーフティバーには干渉せず、脱力した瞬間にバーベルがセーフティバーへ確実に預けられます。