SNSや健康相談掲示板を分析すると、「鼻をかみすぎて鼻の下がトナカイのように赤い」「洗顔時の水すらしみる」「皮がむけてメイクが全く乗らない」という悲痛な声が毎年2月から4月、および初冬にかけて爆発的に増加します。
現場の声で特に目立つ失敗パターンが、「皮がボロボロめくれてきたので、毛抜きや爪で無理やり剥がしてしまった」という行動です。角質層は、下層で新しい皮膚細胞(表皮有棘層・顆粒層)が成熟するまで剥がれずに留まることで、保護シールドの役割を果たしています。これを無理に剥がすと、未成熟な生体組織が外気にさらされ、浸出液(黄色っぽい透明な体液)がにじみ出て強い痛みを伴うようになります。
さらに警戒すべきは、鼻を強くかみすぎることによる出血です。鼻前庭からキーゼルバッハ部位にかけての粘膜は非常に薄く、鼻をかむ際の過度な気圧(内圧)とティッシュの挿入摩擦で毛細血管が破綻します。出血を予防するためには、ティッシュを鼻の穴の深くまで突っ込まないこと、そして鼻をかむ前にあらかじめ鼻孔のフチに保護軟膏を塗布しておく「プレ・シールド」の習慣が極めて効果的です。