円覚寺で授与されている御朱印は、本尊を祀る仏殿にとどまらず、境内の霊跡や塔頭ごとに多岐にわたる種類が存在します。公式発表資料および現地調査によると、中心となる拝観受付横の「朱印所」では、通常御朱印6種に加え、特別見開き祈願御朱印2種が用意されています。
朱印所でいただける代表格が、仏殿のご本尊を墨書した「宝冠釈迦如来(ほうかんしゃかにょらい)」です。中央に力強く躍動するご本尊名、右上に山号の「瑞鹿山」、中央に「佛法僧寶」の三宝印、左下に「大本山円覚寺」の院号印が押捺される荘厳な構成で、参拝者の多くが最初に拝受する基本の1枚となっています。初穂料は300円〜500円(納経料の改定状況に準ずる標準価格)です。
さらに、霊場巡礼の札所本尊としても複数の御朱印が授与されています。
- 白衣観音(びゃくえかんのん):鎌倉三十三観音霊場の第33番(結願寺)にあたる御朱印。慈悲深い観音菩薩の功徳を宿す柔らかな筆遣いが特徴です。
- 正続院(しょうぞくいん):鎌倉二十四地蔵尊の第13番札所。普段は修行道場(専門道場)として非公開の正続院本尊・地蔵菩薩の霊徳を伝えています。
- 百花為誰開(ひゃっかたれがためにひらく):東国花の寺百ヶ寺(鎌倉第1番)の御朱印。禅語「百花為誰開」が揮毫され、自然美と禅の無心を想起させる人気の一体です。
- 特別見開き祈願御朱印(2種):原則として見開き専用用紙(書き置き)での授与。希望に応じて片側の文字部分のみ帳面に直書きし、美しい仏画別紙を添えて拝受する形式も選択可能です(初穂料:各1,000円前後、枚数制限なし)。
円覚寺の御朱印受付時間は、開門時刻の午前8時30分から閉門30分前(通常16時00分頃まで)となっています。原則として帳面への「直書き」で対応していますが、法要の執行時や書き手のご都合、混雑状況によっては別紙(書き置き)での授与となる日程もあるため、当日の案内板を確認するのが確実です。