インターネット上や世間一般で信じられている言説の中には、医学的・法的な実情と乖離した誤解が数多く存在します。
誤解1:「ニューハーフ=全員が性別適合手術を受けている」わけではない
「ニューハーフを名乗るなら性別適合手術(SRS)を完了していなければならない」と誤解されがちですが、実際には厳格な業界ルールがあるわけではありません。ホルモン療法のみを行っている方、豊胸手術のみの方、性別適合手術を完了している方まで身体の状態はグラデーション状に多様です。個人の健康状態や経済的負担、人生観によって選択は異なります。
誤解2:「性同一性障害(MtF)とニューハーフは完全に別物」という極論
「ニューハーフはビジネスであり、性同一性障害ではない」という二者択一の主張を見かけることがありますが、これも現場の実態とは異なります。昼間はトランス女性として生き、夜や芸能活動のステージネーム・役割として「ニューハーフ」という肩書を使い分けている当事者も大勢存在します。アイデンティティと職業的表現はグラデーションとして重なり合っています。