かつて過剰な注入によってピローフェイスと揶揄された著名人たちの動向を追うと、2020年代半ば以降、明確なパラダイムシフトが起きています。それは「足し算の美容医療」から「引き算の美容医療」への転換です。
膨らみすぎたチークトップや涙袋にヒアルロニダーゼを投与し、一度元の素顔に戻した上で、最小限の注入にとどめる「ナチュラル・リバース」を選択する芸能人が目に見えて増えました。公の場で「以前はやりすぎていた」「溶かして本来の年齢相応の顔立ちに戻した」とオープンに語るケースも珍しくなくなっています。
また、2026年現在の美容医療トレンドは、人工物で皮膚を押し広げるアプローチから、自己のコラーゲン生成を促すバイオスティミュレーター製剤(ポリ乳酸やポリカプロラクトン等)や、高周波(RF)・HIFUによる皮膚層の引き締めへと移行しています。不自然なパンパン感を卒業し、「年齢を重ねた自然な陰影と健やかな肌質」を併せ持つ姿こそが、大衆からも支持される新しい美のスタンダードとして定着しつつあります。