「29日の朝から熱が39度まで上がったが、かかりつけ医がすべてシャッターを下ろしていた」「銀行に行ったらATMだけでなく窓口が長蛇の列で、駐車場に入るまでに40分待たされた」。SNSや相談プラットフォーム上では、毎年12月29日を迎えるたびに切実な悲鳴が飛び交う。
都内のある救急指定病院の当直医は、過去の特番インタビューや現場記録において次のように語っている。「12月29日は、慢性疾患の定期薬が切れた高齢者と、前夜の忘年会で体調を崩した若年層、そして急な発熱を訴える小児が救急外来に一度に押し寄せる。通常の診療所が閉鎖された瞬間に、地域の医療負担が一気に二次救急・三次救急へと跳ね返ってくる」。
総務省消防庁の救急搬送データ分析からも、12月29日から1月3日にかけての救急要請は、通報から病院収容までの所要時間が平時より平均12分以上延伸する傾向が確認されている。「受入先照会回数4回以上」となる救急困難事案の割合も顕著に跳ね上がる。現場で奮闘する医療従事者の疲弊は極限に達しており、軽症での救急車要請を避け、各都道府県が設置する医療情報ネット(ナビイ)や「#7119」(救急安心センター事業)を活用した冷静なトリアージが不可欠となる。