間寛平の人生を語る上で欠かせないのが、2008年12月から2011年1月にかけて成し遂げた前人未到の挑戦「アースマラソン」の経緯です。陸路はマラソン、海路はヨットのセーリングのみを使い、自らの力だけで地球を一周するという過酷を極めたプロジェクトでした。
総移動距離4万1000キロ以上におよぶ旅の途上、2010年初頭にトルコ滞在中の定期検診で前立腺がんが発覚。異国の地で告げられた重い現実に世界中が息を呑みましたが、寛平は挑戦の断念を選びませんでした。アメリカ・サンフランシスコで最先端の放射線治療とホルモン治療を受けながら、一歩一歩足を前に進める道を選択したのです。
副作用による激しい倦怠感や精神的な重圧と闘いながら、2年1ヶ月におよぶ旅路を走り抜き、大阪・なんばグランド花月へ無事生還。この奇跡の完走劇は、病に苦しむ世界中の患者に計り知れない希望をもたらし、現在も語り継がれる不滅の金字塔となっています。