和菓子製造業の現場は、驚くほど手作業が多い。機械化が進む現代においても、生地の硬さや伸展具合は季節の気温や湿度に大きく左右されるためだ。
文化創業年間に創業した「紅葉屋本店」をはじめとする老舗では、職人が長年の勘と手先の感覚を頼りに生地を一本一本丁寧に手仕込みする。きな粉を惜しみなくまぶし、素早く均一な太さに伸ばしていく手さばきはまさに職人芸だ。
過去にはNHK『新日本風土記』でもその歴史と手仕事の美しさが特集され、全国に根強いファンを生み出すきっかけとなった。大豆本来の香ばしさを最大限に引き出すきな粉菓子の最高峰として、妥協のないこだわりが今日も伝統の味を支えている。