彼女の女優としての評価を決定づけた作品といえば、間違いなく『富江 アンリミテッド』だ。怪奇漫画の第一人者・伊藤潤二が生み出した伝説的大ヒット漫画を原作とし、幾度となく映像化されてきた「富江」シリーズの中でも、本作は群を抜いた異彩を放っている。
殺されても殺されても美しく再生し、関わった男たちを狂気へと狂わせる魔性の美少女・富江。この極めて難易度の高い役に挑んだ彼女は、単なる恐怖の象徴としてではなく、妖艶さと禍々しさが同居する圧倒的なリアリティをもって演じ切った。美しすぎるが故の恐ろしさ。その一瞥や嘲笑ひとつで画面の空気を一変させる怪演は、日本映画界におけるホラーヒロインの歴史に強烈な爪痕を残した。単なる恐怖映画を超えた芸術的映像美は、今やJホラーの金字塔として評価されている。