若い世代の中には、1990年代後半のセガサターンCM「せがた三四郎」シリーズや、バラエティ番組での探検隊隊長、あるいは極厚サバイバルナイフを携える姿から、「少しコミカルで大袈裟な熱血キャラクター」という先入観を抱いている層も少なくありません。しかし、これは彼の経歴における表面的な一面に過ぎません。
藤岡氏のアイデンティティの根幹をなすのは、幼少期から研ぎ澄ましてきた本物の武道精神です。居合道(刀道教士七段)をはじめ、柔道、空手道、小太刀護身道など十数種に及ぶ武道・格闘技の有段者であり、真剣を用いた演武の鋭さは専門家からも畏敬の念を持たれています。1984年のハリウッド主演映画『SFソードキル』で日本人として初めてスクリーンで本物の居合の技を披露した際、全米映画界に与えた衝撃は計り知れません。
「パロディやキャラクターとして消費されている」という見方は完全な誤解であり、いかなるエンターテインメントの現場においても、自身が長年鍛え上げた武道家としての身体性と求道心があるからこそ、あの圧倒的な存在感と説得力が生まれているのです。