警察と消防による合同実況見分において、火元となった建物の内部検証が進められています。火災現場の実務に長年携わってきた元消防機関関係者の見解によると、冬から春先にかけて多発する出火原因には、共通する構造的要因が潜んでいます。
第一に挙げられるのが、暖房機器の誤使用やメンテナンス不良です。ストーブの近傍に可燃物が放置されていたり、衣類が落下して引火したりする事故は毎年根絶されていません。第二に、見落とされやすいのが配線器具の「トラッキング現象」やタコ足配線による過熱です。家具の裏に長年放置されたコンセントにホコリが堆積し、湿気を帯びて微小放電を繰り返すことで突発火災を招きます。
さらに東近江市特有の地理的背景として、農地と住宅が隣接するエリアでの野焼きや枯れ草焼きの火の不始末、あるいは乾燥時の強風による飛び火リスクも軽視できません。火の取り扱いに対する心理的油断が、一瞬にして居住空間を呑み込む惨劇へと発展するのです。