壮絶な闘病生活の中にあっても、古賀さんが最優先したのは自身が設立した町道場「古賀塾」での青少年育成と、指導にあたっていた女子柔道部の教え子たちでした。
入院中もオンラインや連絡ツールを駆使して選手たちにアドバイスを送り、体調がわずかでも持ち直すと道場へ足を運びました。自ら畳に上がって技の細かな角度や体重移動を身振り手振りで指導する姿に、病状を知るごく一部の関係者は胸を締め付けられたといいます。
「柔道を通じて人を育てる」「どんな困難な状況でも礼節と感謝を忘れない」という古賀さんの理念は、過酷な病床にあっても揺らぐことはありませんでした。愛弟子たちに見せた最後の背中は、言葉以上に雄弁に武道の精神を物語っていました。