妾と愛人の決定的な違いとは?公認の歴史と驚きの法的位置づけを解明

妾と愛人の決定的な違いとは?公認の歴史と驚きの法的位置づけを解明

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妾制度が解体され、現代の愛人関係へと移行する中で、もっとも劇的な権利闘争が繰り広げられたのが「子どもの処遇」です。

昭和から平成にかけての大物政治家や財界人の回想録、あるいは自著・手記には、「本妻に遠慮しながら日陰で育った隠し子」の哀歓が生々しく綴られています。戦後の昭和芸能界や政界では、複数の女性に子どもを産ませることが男性権力の誇示として一部で容認されていた空気感があり、公の場で見せた自信満々な表情の裏で、家庭内では遺産分割を巡る凄惨な争いが日常茶飯事でした。

法的な転換点となったのは、2013年(平成25年)9月4日の最高裁判所大法廷決定です。それまで民法900条4号ただし書は、「婚姻関係にない男女の間に生まれた子(非嫡出子)」の法定相続分を、「婚姻関係にある夫婦の子(嫡出子)」の半分(2分の1)と定めていました。最高裁はこの規定について、「子ども自身には選ぶことのできない事柄を理由として不利益を課すことは法の下の平等を定めた憲法14条1項に違反する」と判断し、満場一致で違憲と判示しました。

この歴史的判決を受け、法務省は民法を即座に改正。現在では、愛人との間に生まれた子であっても、父親から法律上の「認知」を受けていれば、本妻の子と完全に同等(1対1)の相続分を獲得できます。

ただし、ここには巨大な実務上の壁が存在します。「認知」がなければ、いくらDNA鑑定で血縁関係が証明されていても、法的な親子関係が成立せず相続権は一切発生しません。生前に認知を拒否された場合、父親の死後3年以内に「死後認知の訴え(民法787条)」を起こさなければならず、家庭裁判所での過酷な証拠提出と親族間闘争が不可避となります。「親の因果が子に報いる」法制度の不平等は解消されたものの、愛人関係から生まれる次世代の現実的な精神的・手続き的負担は依然として重いままです。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。