失敗ゼロの柿ジャム作り!固まらない理由と渋戻りを防ぐ黄金比

失敗ゼロの柿ジャム作り!固まらない理由と渋戻りを防ぐ黄金比

失敗ゼロの柿ジャム作り!固まらない理由と渋戻りを防ぐ黄金比の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

秋の深まりとともに家庭菜園や親戚からの贈答で発生する熟しすぎた柿 大量消費のプレッシャーは凄まじいものがあります。皮が透き通り、触ると崩れてしまうほど熟した「じゅくじゅく柿」は、生食には柔らかすぎるものの、ジャムの原材料としては包丁で刻む手間すら省ける優れた素材です。

現場取材で確認された実態として、スプーンで果肉をすくい取って鍋に投入するだけで、繊維が自然に崩れて滑らかなピュレ状になります。しかし、完熟柿を使う際には見逃せない大きな落とし穴が2点あります。第1に、完熟果は未熟・適熟果に比べて内在するペクチンが過熟により分解されているため、固まる力が著しく弱い点です。これを補うには、市販の製菓用ペクチン(小さじ1/2程度)を後入れするか、あえて1個だけ固さの残る柿を細かく刻んで混ぜ合わせる「ブレンド技」が極めて有効です。

第2の落とし穴が、冒頭でも触れた渋柿 ジャム 作り方における誤解です。「渋柿でもしっかり煮詰めれば甘くなるだろう」と安易に加熱すると、不溶化していたタンニンが一気に熱分解され、とてつもない渋みが復活します。渋柿をジャム化する唯一の王道は、焼酎やドライアイス等で完全に渋抜きを完了させて柔らかくなった状態から加工するか、あるいは皮を剥いて天日干しした「干し柿」を刻んで赤ワインや柑橘果汁で煮戻す手法です。生で齧って少しでも渋みが残っている未処理の渋柿をそのまま鍋にかける行為は、調理科学の観点からも絶対に避けるべき愚行と言えます。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。