オクラの花を最高の状態で味わうためには、時計の針との勝負になります。オクラの花は、朝方に花開き、午後にはしぼんでしまう典型的な「一日花(いちにちばな)」だからです。
オクラの花収穫タイミングの黄金律は、ずばり「午前6時から午前8時半までの早朝」です。太陽が高く昇り気温が上昇すると、花びらの水分が蒸散して端から萎れ始め、受粉が進むことで風味が損なわれます。朝露が残る開花直後の完全に開いた花を、ハサミでガクの付け根から丁寧に切り取るのが現場での基本作法です。
収穫後の鮮度保持に関しては、一般的な葉物野菜とは比較にならないほどデリケートです。オクラの花保存方法においては、以下のステップを厳密に守ることが鮮度を維持する鍵となります。
収穫した花は水洗いを後回しにし、乾いた状態のまま軽く湿らせたキッチンペーパーで包みます。花びらを潰さないようタッパーなどの密閉容器にふんわりと並べ、冷蔵庫の野菜室で保管してください。この方法でも美味しく食べられる猶予は「当日〜最長で翌日夕方まで(約36時間)」が限界です。
もし一度に大量に収穫できた場合は、沸騰した湯に数滴の酢を垂らして5秒ほどさっとくぐらせ、氷水で急冷したあとに水気をよく絞り、ラップに小分けして冷凍保存するのが有効です。解凍時は自然解凍でポン酢をかけるだけで、色鮮やかなトロロ小鉢として約1ヶ月間楽しむことができます。