懐紙とは?大人の食事マナーから驚きの日常活用法までプロが徹底解説

懐紙とは?大人の食事マナーから驚きの日常活用法までプロが徹底解説

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「懐紙(かいし・ふところがみ)」とは文字通り、着物の懐(ふところ)に入れて携帯した小ぶりの和紙を指します。その起源は平安時代にまで遡り、貴族階級が歌を詠むための料紙(りょうし)として、あるいは鼻紙や手拭き、贈り物を包む紙として重宝した記録が残されています。平安中期の『枕草子』や『源氏物語』にも懐紙にまつわる描写が随所に登場し、古くから上流階級の必須教養品でした。

室町時代から安土桃山時代にかけて茶の湯(茶道)が大成すると、茶道での懐紙の扱いは厳格な作法として体系化されました。茶席において主菓子(おもがし)や干菓子を取り分ける「銘々皿(めいめいざら)」として敷くほか、茶碗の飲み口を指先で清めた後にその指を拭う、茶杓の汚れを取るなど、清潔と礼節を保つための不可欠な道具となったのです。

懐紙は通常、紙を二つ折りにした状態で20〜30枚ほど重ねられ、「1帖(じょう)」という単位で扱われます。単なる紙片ではなく、繊維の詰まった上質な和紙(美濃和紙や越前和紙など)が使われており、水や油を吸っても破れにくい強靭さと、肌触りの良さを兼ね備えています。

鈴木 陽菜
著者

鈴木 陽菜

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