バーボンとスコッチは、カナディアン、アイリッシュ、そしてジャパニーズウイスキーとともに「世界5大ウイスキー」を構成しています。
日本のウイスキー造りの歴史は、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝氏がスコットランドに渡り、本場のモルトウイスキー製法を学んだことから幕を開けました。そのため、日本ウイスキーの製造設備、大麦麦芽主体の原料設計、古樽熟成を中心とするアプローチは、構造的にスコッチの系譜を受け継いでいます。一方で、日本特有の四季による湿度の変化、清らかな軟水、ミズナラ樽の活用などにより、スコッチよりもさらに繊細でオリエンタルな香木を想起させる独自の進化を遂げました。
対照的にアメリカのバーボンは、独立戦争前後にスコットランドやアイルランドからの移民がケンタッキー州へ移住し、手に入りやすかったトウモロコシを用いて開拓時代に作り上げた、フロンティアスピリットの結晶です。歴史的背景を知ることで、それぞれのグラスに宿る文化の厚みをより深く味わうことができます。