日本の水産業を支える中型・小型漁船の多くは、船齢30年を超える老朽船が占めている。2026年の最新データによれば、設備更新の遅れが事故リスクを底上げしている実態が浮き彫りとなっている。
最新のAI航海支援システムや高度な衛星通信を導入する船が増える一方、地方の小規模事業者では数千万円規模の投資に対するハードルが極めて高い。船体の構造的な経年劣化と電子機器の高度化という不均衡が、現場の運用に思わぬ歪みを生じさせているのだ。整備費用の高騰と燃料価格の高止まりが重なり、安全対策への投資を躊躇させる負のスパイラルが現場を締め付けている。