ミスタードーナツの会員施策は、日本のファストフード業界におけるロイヤルティプログラムの歴史そのものです。昭和から平成にかけて絶大な人気を誇った「ミスドクラブカード」では、100円購入ごとに付与されるポイントを集めてオサムグッズや手帳などの景品と交換するシステムが定着していました。
しかし、景品原価の高騰や顧客ニーズの即時還元志向への変化を受け、2013年から2014年にかけてプリペイド機能付きの「ミスタードーナツカード」へと全面刷新されました。毎月「0のつく日」(10日・20日・30日)にチャージするとボーナスポイントが付与される仕組みや、半年間の利用額に応じたVIPチケット(割引クーポン)の配布など、ヘビーユーザーの囲い込みに成功します。
その後、スマートフォンの普及とコード決済の爆発的拡大に伴い、2020年代以降は「ミスド公式アプリへの統合」が決定打となりました。店舗オペレーションの簡素化、プラスチックゴミ削減という環境配慮、さらにはPOSレジの非接触化を同時に推進するため、物理カードからアプリ内のバーコード提示型決済へと完全な世代交代が図られたのです。