日本独自の進化を遂げてきたバレンタイン商戦。その潮流の変化を象徴していたのが、記念日文化を定点観測する一般社団法人日本記念日協会が発表した推計市場規模の推移でした。コロナ禍の直撃により、2020年以前の1,300億円前後という巨大市場から一時急減を余儀なくされたマーケット。しかし、それは決してスイーツへの関心が冷え切ったことを意味していませんでした。
フードマーケティングの専門家たちが注目したのは、購入される「個数」が減る一方で、「客単価」が急上昇していたという事実です。義理チョコを複数人に配るための低価格帯アソートが姿を消す一方、一箱数千円から一万円近くするハイエンドなボックスに注文が殺到しました。製菓・洋菓子業界にとっては、薄利多売のビジネスモデルを脱却し、高付加価値路線へと舵を切る決定打となったのです。