メガホンを取った三木聡監督は、『時効警察』シリーズや『転々』などで知られる不条理コメディの鬼才だ。彼が描きたかったのは、本格派の特撮ドラマではなく、極限状態における人間たちの滑稽さや無能さ、そしてSFコメディとしてのブラックユーモアである。
主演の山田涼介をはじめ、ヒロインの土屋太鳳、そして怪しい雰囲気を纏うオダギリジョーら豪華キャスト陣は、この独特のシュールな世界観を大真面目に演じ切った。真面目な顔で馬鹿馬鹿しい状況に立ち向かう彼らの芝居こそが作品の核であり、制作陣は王道の怪獣映画に対するアンチテーゼとして本作を企図していたのだ。