興行主やイベンターにとって、武道館の座席レイアウト選択は収支計画に直結する死活問題だ。最も収容人数を確保できるのは前述のセンターステージ構成だが、機材を天井から吊り下げる「北吊り」をはじめとする特殊な舞台装置の設計が必要となり、設営費用は跳ね上がる。
対照的に、北側スタンドを背にする標準的なエンドステージ配置では、ステージ裏の機材搬入や配線処理がスムーズに行えるメリットがあるものの、北側・北東・北西のスタンド席(約3000席分)を全面的に潰さざるを得ない。セットの奥行きが深くなればなるほど、アリーナ前方の座席数も圧迫され、結果として動員可能人数は9000人を下回ることになる。