冷房や除湿運転時のエアコンは、室内の熱い空気を吸い込んで熱交換器(アルミフィン)で急激に冷却します。この過程で空気中の水分が結露し、1時間あたり約1リットルから2リットルもの水が発生します。この結露水を受け止めるのが「ドレンパン」であり、屋外へ排出する管が「ドレンホース」です。
送風口からの水滴ポタポタ原因として代表的な要素は、この排水ラインの機能不全と過度な内部結露に集約されます。
1. ドレンホースの詰まり(発生原因の約80%)
室内機内部で発生したホコリ、カビ、油煙が結露水と混ざり合い、ヘドロ状のスライムとなってホース内に蓄積します。さらに屋外のホース排出口からクモやカナブンなどの昆虫が侵入して巣を作ったり、落ち葉や泥が入り込んだりすることで排水路が完全に遮断され、行き場を失った水がドレンパンから溢れ出します。
2. フィルターの目詰まりによる過度な結露
エアコンフィルター掃除と結露防止は密接に関係しています。フィルターにホコリがびっしり詰まると吸入風量が極端に低下し、熱交換器の温度が設定以上に下がりすぎて氷結します。その氷が一気に溶け出すことでドレンパンの排水許容量を超え、送風ファンに乗って水滴が吹き飛んできます。
3. ドレンパンの汚れ・亀裂・カビの堆積
結露水を一時的に溜める受け皿であるドレンパンにカビや雑菌が繁殖すると、排水口周辺をドロドロのスライムが塞ぎます。また、経年劣化によるプラスチックのひび割れがあれば、受け止めた水がそのまま本体内部の隙間から漏れ出してきます。
4. 据付不良による本体の傾き
エアコン室内機は、ドレンパンに溜まった水が自然勾配で排水口へ流れるよう、ごくわずかに傾斜をつけて水平設置されています。地震の揺れや壁面の劣化、据付時の施工ミスによって本体が逆方向に傾くと、排水口とは逆の端から水がオーバーフローします。
5. 冷媒ガス漏れによる熱交換器の異常凍結
配管接続部の緩みや腐食で冷媒ガス(フロン)が抜けると、熱交換器の一部がマイナス温度となり霜や氷が分厚く付着します。停止時や霜取り運転時に大量の氷が一気に溶け、排水処理が追いつかずに漏水を引き起こします。