走行中や据え切り時にステアリングから異音や違和感が発生した場合、その音の種類や手応えによって異常箇所を絞り込むことができます。
1. 異音の種類から探る原因
- 「ゴトゴト」「コトコト」音:荒れた路面や段差通過時に足回りから響く場合、ステアリングラック内部のギア摩耗、中間シャフト(インターミディエイトシャフト)のスプライン部のガタ、あるいはスタビライザーリンクやロアアームブッシュの劣化が疑われます。
- 「ウィーン」「ミャー」という唸り音:油圧式パワステ車でステアリングを大きく切った時に発生する場合、パワステフルードの不足、配管へのエア混入、またはパワステポンプ自体の内部摩耗が主原因です。
- 「カチカチ」「シャリシャリ」音:ステアリングホイールの真裏から聞こえる場合、エアバッグやホーンの配線を収めた「スパイラルケーブル(クロックスプリング)」の破損や擦れが考えられます。
2. ステアリングが重い・違和感がある理由
「以前より手応えが重い」「据え切りで引っかかる」と感じる場合、機械的な故障の前にタイヤの空気圧低下を疑うべきです。指定空気圧から大幅に低下していると接地抵抗が増大し、操舵が重くなります。また、足回りのアライメント狂い(トー角・キャスター角のズレ)や、パワステ用ECUの制御異常、ステアリングギアボックス内部のグリス切れ・固着も重ステ化を招く主要因です。
操舵装置の車検基準において、ステアリングの「遊び」の過大、操作時の著しい引っかかり、油圧ラインの漏れ、メーターパネル内のEPS警告灯点灯はすべて保安基準不適合(車検落ち)となります。早期の点検が思わぬ高額出費を防ぐ防壁となります。