シリーズを通して大門未知子の無敵の相棒として立ち続けた博美ですが、Season4の最終章において、自らが局所進行膵臓癌という絶望的な病に冒される最大の試練が描かれました。
なぜ制作陣は博美に重病を背負わせたのか。その理由は、未知子という天才外科医の「内面の脆さ」と「医療の本質」を浮き彫りにするためでした。他人の手術では決して動じない未知子が、かけがえのない相棒の病変を前にして初めて「メスを持つ手が震える」という極限の恐怖を味わいます。
博美の「私に麻酔をかけさせて。未知子のオペなら怖くない」という台詞は、医師同士を超えた人間としての究極の信頼の証でした。未知子が執念で挑んだ完全切除手術によって博美は生還し、二人の絆は不動のものとなります。この試練を経て描かれた『劇場版ドクターX FINAL』に至る集大成の物語でも、博美の落ち着いた麻酔管理が未知子のメスを支え続け、観客に深い感動を与えました。