当時の特番や音楽メディアのレポート、ネット掲示板やSNSにおけるファンの書き込みを検証すると、共通して目立つのが「腕組みをして後方で眺めていた洋楽ファンが、中盤には拳を突き上げていた」という目撃談です。
なぜ、手厳しい洋楽リスナーたちがそこまで熱狂したのでしょうか。最大の要因は、松本孝弘の繰り出す骨太なギターリフと、稲葉浩志の規格外のボーカルパフォーマンスにありました。ギブソンのシグネチャーモデルから放たれる松本のトーンは、70〜80年代の王道ハードロックの神髄を宿しており、音圧だけでスタジアムの空気を一変させました。
さらに、酷暑のスタジアムにおいて一切ピッチを乱さず、端から端まで全力疾走しながらハイトーンシャウトを響かせる稲葉のフィジカルと歌唱力は、目の肥えた海外フェス常連組に「本物のモンスター」であることを知らしめました。「テレビのヒットチャートで聴くB'z」と「スタジアムで爆音を鳴らすB'z」のギャップを現場で体感したリスナーが、圧倒的な実力差の前に完全に平伏したのです。