幼少期に劇団へ入団したきっかけは、内気な性格を克服させたいという家族の願いだった。しかし、家庭の経済状況が決して楽ではなかったこともあり、少女はやがて「自らの手で家族を助けたい」という強い自立心を燃やすようになる。レッスンに通いながら表現力を磨き、着実に子役としての階段を上っていった。
運命が大きく動いたのは1979年。社会現象を巻き起こした名作ドラマ『3年B組金八先生』の山田麗子役に抜擢された瞬間だ。ツッパリ少女でありながら心の奥底に繊細な痛みを抱える役柄を圧倒的なリアリティで演じ切り、日本中の視線を釘付けにした。「顔はやばいよ、ボディやんな」という伝説的なセリフは、時代を超えて語り継がれる名シーンとなったが、その迫真の演技を支えていたのは、等身大の下町育ちとしてのたくましさだった。