劇場の進化に伴い、特殊上映フォーマットごとに適した座席選びのセオリーも分岐しています。一般的なシネコンの標準スクリーンとプレミアムシアターでは、設計思想そのものが異なるためです。
【IMAXの座席選び】
IMAXシアターは、一般的な映画館よりも客席とスクリーンの距離が近く、床面の傾斜が急に作られています。視野全体を映像で包み込む設計のため、IMAXのおすすめ座席は「中央列のやや後方(中央から1〜2列後ろ)」です。あまり前に行きすぎると首への負担が極端に増し、視野角が広すぎて画面の端で起きているアクションを見落とします。巨大画面の迫力を損なわずに全体を視界に収めるには、後方寄りのセンターが鉄則です。
【ドルビーシネマの座席選び】
Dolby Atmosによるオブジェクトオーディオと、圧倒的な明暗差を誇るDolby Visionが特徴のドルビーシネマでは、ドルビーシネマのベスト席は「中央ブロックの真ん中〜やや後方」です。天井スピーカーを含む無数のスピーカーから音が立体的に降り注ぐため、極端に端の席に座るとサラウンドの立体感が損なわれてしまいます。ドルビーシネマのポテンシャルをフルに引き出すには、左右のセンター軸を外さないことが極めて重要です。
【TOHOシネマズなど主要劇場の独自シート】
大手シネコンチェーンでは、追加料金を支払うことで利用できるプレミアムシートが人気を集めています。例えばTOHOシネマズのおすすめ席として知られる「プレミアムボックスシート」や「プレミアラグジュアリーシート」は、劇場の音響および視界の黄金比率エリアに固定配置されています。座席選びで絶対に失敗したくない場合は、これらの公式プレミアムシートが配置されている列番号(多くの劇場でH〜L列付近)を基準に、その隣接する通常席を予約するという裏ワザも有効です。