本作の魅力は、教室のいじめ克服シーンだけにとどまりません。物語の随所に散りばめられた「熱い愛」の描写が、多くの観客の涙を誘い続けています。
双葉の実の親に会いに行く道中で安澄が実母の真実を知るドライブのシーンや、家族みんなで力を合わせて銭湯の煙突に登る場面、そして母の最期を前に安澄が病院のベッドサイドで伝える感謝の言葉など、名シーンを挙げればきりがありません。登場人物全員が決して完璧な人間ではなく、弱さや過ちを抱えながらも、双葉という太陽のような存在を中心に結びつき、前を向いて歩き出していきます。
ラストシーンで明かされるタイトルの真の意味と、規格外の家族の愛の形は、初見の観客に強烈なインパクトと深い余韻を残します。人間関係の希薄さが指摘される昨今において、人と人とが体温を感じ合って生きていくことの尊さを描いた本作は、色褪せることのない輝きを放ち続けています。