なぜここまで世界中で大きいサイズのシャツが愛され続けるのか。その背景には、性別の枠組みを解体するジェンダーレスファッションの巨大なうねりがある。メンズ服を女性が着る、ウィメンズのドレープ感を男性が纏うといった相互の行き来が、現代の服飾文化において完全に日常化された。
この変化に対し、アパレル産業側も敏感に反応している。従来の「S・M・L」という体型別のサイズ規定を撤廃し、服の「着方の好み」で選ぶユニセックスラインを主力に据えるブランドが急増。生地の消費量が増えるというコスト面のリスクを抱えつつも、縫製パターンを工夫し、肩の落ち方や衿の抜け感を緻密に計算したビッグシルエットが市場を席巻している。