水泳を描いたグラフィックを商業利用する際、制作陣が最も警戒すべきは著作権およびパブリシティ権の侵害リスクだ。特にスポーツイラストの領域では、実在の有名アスリートを想起させるようなデザインが予期せぬ法的トラブルを引き起こすケースが後を絶たない。例えば、かつてアテネ・北京五輪で日本中を湧かせた北島康介氏のようなレジェンド選手の象徴的なガッツポーズや、特定のフォームを露骨に模写した場合、パブリシティ権侵害の申し立てを受ける懸念が生じる。
さらに、水着やスイムキャップに描かれたロゴマークにも細心の注意が必要だ。「公益財団法人日本水泳連盟」が認証する公式ウェアのラインや、特定オフィシャルスポンサーの商標が酷似した形で描かれている場合、意図せぬ商標権侵害や不当景品類及び不当表示防止法上の問題へと発展するリスクがある。商用イラストを制作・選定する際は、特定の個人や団体を特定できないニュートラルなデザインであることを確認することが、トラブル回避の鉄則である。