ベリョースカの映像を見る人の多くが最初に抱く疑問が、「衣装の裾の中にローラースケートや車輪付きの台車が隠されているのではないか」という仮説です。海外の掲示板やSNSでも長年、ホバーボード説やミニセグウェイ説といったハイテク装置の関与を疑う声が後を絶ちません。
しかし、結論から言えば機械仕掛けや車輪の類いは一切存在しません。すべては生身の人間の足先と筋肉のみによって生み出されています。
歴史を振り返れば、ベリョースカがこの浮遊ステップを確立したのは1948年のこと。現代のような小型バッテリーや電動モビリティが存在しない時代から、まったく同じステップで世界中を驚嘆させてきました。舞台裏でダンサーたちが衣装を着脱する際も特別な器具などは一切なく、純粋な身体表現としての技術が世代を超えて受け継がれています。