従来の油槽船やばら積み船に依存する体質からの脱却は急ピッチで進む。特に次世代エネルギーとして需要が急増するLNG(液化天然ガス)運搬船や、将来のクリーン燃料として期待されるアンモニア・水素輸送船への大規模投資は、同社の成長戦略の軸だ。すでに数十社規模で締結されている10〜20年の長期用船契約は、市況に左右されない安定したキャッシュフローを生み出し始めている。
環境規制の強化は、老朽船の廃船を促すため、中長期的には供給過剰を抑える効果も期待できる。脱炭素という不可逆なトレンドを単なるコスト増と捉えるか、参入障壁の高まりによるシェア拡大の勝機と捉えるか。同社の先行投資は、将来の利益率改善に向けた着実な布石となっている。