初放送から約40年を経て制作されたROOTS/ルーツ (2016年のテレビドラマ)は、単なるリメイクの枠組みを大きく飛び越えた意欲作だった。制作を手掛けたヒストリー (TVチャンネル)は、近年の歴史研究の知見を徹底的に反映させ、よりリアルで多角的なアフリカの文明描写と奴隷貿易の実態をスクリーンに焼き付けた。
この再映画化プロジェクトは、歴史ドラマというジャンルの制作基準そのものを塗り替える契機となった。単なる過去の美化や悲劇の消費ではなく、綿密な時代考証に基づいた重層的な脚本作りは、その後のテレビ・映像制作業界におけるバイオピックや歴史叙事詩のあり方に決定的な影響を与えている。