歴代実写版の中で最もドラマチックな評価の転換を遂げたのが、2015年に日本テレビ系列で放送された連続ドラマ版です。
初回放送時の阿鼻叫喚:なぜファンは激怒したのか?
第1話の放送直後、ネット掲示板やSNSは怒号で埋め尽くされました。その原因は、夜神月のキャラクター設定に施された極端な改変でした。
- 天才高校生から「平凡な居酒屋バイトのドルオタ大学生」へ:地下アイドル(弥海砂)のライブでサイリウムを振る姿に原作ファンが絶句。
- 知性の著しい低下描写:英和辞書を引きながらデスノートの英語ルールを必死に解読するシーンが「バカすぎる」とネタ化。
制作陣としては「どこにでもいる若者がノートの魔力に憑りつかれていく過程」を描くリアリズムを狙った意図でしたが、原作の圧倒的なカリスマ性を愛する層からは「単なる改悪」と受け止められました。
評価を一変させた窪田正孝の圧倒的な憑依演技
しかし、中盤から最終回にかけて空気は劇的に変わります。平凡だった青年が、自分の犯した殺人の重みに耐えかね、保身と歪んだ正義感から正真正銘の「悪魔(キラ)」へと変貌していくグラデーションを、窪田正孝が鬼気迫る演技で見事に表現し切ったのです。
特に最終回で見せた、追い詰められた末の狂笑、全身を痙攣させながらの絶叫シーンは「藤原竜也の月とはまた異なる、生々しい狂気の到達点」として絶賛され、現在では「序盤の改変をねじ伏せた演技力の勝利」として語り継がれています。