三谷たくみさんを語るうえで外せないのが、8年間にわたり苦楽をともにした第11代うたのおにいさん・横山だいすけさんとの関係性です。2人は歴代最長コンビとして「だいたく」の愛称で親しまれ、その絶妙な呼吸と息の合ったハーモニーは歴代最高峰と称されました。
放送当時、ネット掲示板やSNSでは「実はプライベートでも付き合っているのではないか」「結婚するのではないか」という熱愛疑惑が幾度となく浮上しました。しかし、両者は後年のインタビュー等で明確に語っている通り、恋愛関係を完全に超越した「戦友」であり「チームメイト」でした。NHKの厳しい契約規律のもと、健康管理からプライベートの行動制限までを分かち合った絆は、一般的な同僚関係をはるかに超える深さを持っています。
その関係性の尊さを象徴したのが、2019年の『おかあさんといっしょ 60周年特番』でした。スタジオ収録に姿を現すことはなかったものの、三谷さんは番組宛てに心のこもった手紙を寄せ、当時のディレクターや共演者、そして横山さんへの敬意を綴りました。画面の向こうで手紙を受け取った横山さんが見せた温かな笑顔は、多くの視聴者の涙を誘いました。直接顔を合わせずとも、魂のレベルで通じ合っている——それが「だいたくコンビ」の真実です。