野球ファンや評論家の間で時折語られるのが、このふたりの破局が日本野球界にもたらした不可思議な「運命のバタフライエフェクト」である。もしふたりが予定通り結婚し、穏やかな家庭を築いていたとしたら、後の日本野球の歴史はどうなっていただろうか。
栗山氏が一人で野球と向き合い続けたからこそ、大谷翔平という不世出の天才を我が子のように見守り、世界へと送り出すことができたのかもしれない。そして福島さんがイチロー氏と出会い、その超人的なストイックさを支えるパートナーとなったからこそ、メジャーリーグの歴史を塗り替える偉業が達成されたのかもしれない。ひとつの別れが、結果として二つの巨大な野球の奇跡を生み出す原動力となったのだ。