ネット上でラノベの文章力が下手とされる理由を掘り下げると、主に3つの要素に行き着きます。それは「台本のような会話劇」「情景・心理描写の極端な省略」「文法の定石を無視した表現」です。
従来の純文学や一般文芸を基準に置く読者にとって、登場人物のセリフだけで状況を説明し、改行と空白を多用するスタイルは「文章としての体をなしていない」と映ります。ネット上でもライトノベルの描写不足に対する反応として、「背景がまったく頭に浮かばない」「キャラクターの顔グラフィックを読者の想像力やアニメ絵に丸投げしている」といった指摘が後を絶ちません。
さらに「ラノベは会話文が多すぎる」という批判も根強く存在します。鍵括弧(「」)が連続し、誰が喋っているのかを示す地の文すら省かれる構成は、読書というよりチャットアプリのログを読んでいる感覚に近いため、文学的な厚みを求める層から強い反発を買う構造が生まれています。