意志の力だけで睡眠時間を削り続ければ、いずれ肉体や脳機能は破綻します。それでも彼が倒れずに第一線を走り続けられている背景には、生まれ持った生物学的なファクター、すなわちショートスリーパー遺伝子の関与が極めて濃厚です。
カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のイン・フイ・フー教授らによる睡眠遺伝子研究では、人口の1%未満しか持たない「DEC2(BHLHE41)」や「ADRB1」「NPSR1」といった遺伝子の変異が特定されています。これらの変異を持つ「真正ショートスリーパー」は、短時間の睡眠であっても健常者が7〜8時間かけて行う脳の老廃物(アミロイドβなど)の排出や記憶の定着、細胞修復を驚異的なスピードで完了できることが科学的に実証されています。
睡眠学の専門家が指摘するショートスリーパーの体質や特徴として、単に睡眠時間が短いだけでなく「ノンレム睡眠(深い睡眠)への移行が極端に早い」「覚醒時の基礎代謝と体温調整が迅速である」点が挙げられます。明石家さんまの脳内メカニズムも、この先天的な遺伝的特異性に支えられている可能性が極めて高く、努力や気合だけで到達できる領域ではないことが医学的に裏付けられています。