機種変更に際して最も多く寄せられる不安が、「端末を変えたら売上金やポイントが消滅してしまうのではないか」という懸念です。結論から述べると、メルカリの売上金残高移行という特別な移送作業は存在しません。すべての残高データ、出品履歴、獲得ポイント、本人確認情報は端末内部ではなくメルカリのサーバー上に安全に保持されているため、新端末から同一アカウントへ正しくサインインできれば、以前とまったく同じ状態で即座に利用を再開できます。
それにもかかわらず、ネット上で「機種変更をしたら残高がゼロになった」「ログインできず資産が取り出せなくなった」という悲鳴が絶えない背景には、明確な構造的原因が存在します。主なメルカリログインできない理由は、以下の3点に集約されます。
第一に、「ログイン」ではなく誤って「新規会員登録」を行ってしまうケースです。新端末でアプリを立ち上げた際、初期画面の案内に従って新規登録を進めてしまうと、当然ながら残高ゼロの真っ新な別アカウントが生成されます。ここで重大な問題となるのが、メルカリ利用規約第4条に明記されたメルカリ複数アカウント禁止の原則です。1人のユーザーが複数のアカウントを所持することは規約違反行為とみなされ、不正利用検知システムが作動した場合、最悪のケースでは新旧両方のアカウントが無期限利用停止(いわゆるアカウントBAN)に処されます。
第二に、登録メールアドレスやパスワードの失念です。普段、スマートフォンの生体認証(Face IDや指紋認証)に依存して自動ログインしているユーザーほど、手動での認証情報を把握していません。旧端末を手放した後にメルカリパスワード再設定を試みても、登録アドレスが既に解約したキャリアメール(@docomo.ne.jpや@ezweb.ne.jpなど)のままであれば、再設定用の通知メールすら受信できなくなります。
第三の要因が、次項で詳述する電話番号変更に伴う「二段階認証の壁」です。これらの要因が複雑に絡み合うことで、ユーザーは自らの手で自らのアカウントから締め出される事態に陥っています。