エアコンが最も電力を消費するのは、ファンを回して風を送る瞬間ではなく、部屋の熱を外へ逃がす「コンプレッサー」がフル稼働している時間です。ここに、微風運転が節電にならない最大の理由が隠されています。
微風に設定すると、吹き出し口から出る風量が極端に少なくなります。すると室内の空気が循環せず、設定温度に達するまでに非常に長い時間がかかってしまいます。最新のエアコンはインバーター制御によって負荷に応じた消費電力をコントロールしていますが、室温が下がらない限り、心臓部であるコンプレッサーは最大出力のまま動き続けなければなりません。
「風を起こすファンの電力」はごくわずかであるのに対し、「部屋を冷やすコンプレッサーの電力」は全体の8割以上を占めます。風量をケチって微風にした結果、莫大な電力を食うコンプレッサーを長時間酷使することになり、トータルの電気代が跳ね上がってしまうのです。