深夜1時を回っても一向に短くなる気配を見せない列。店内から漏れる灯りと暖簾の奥からは、活気あふれる店員の声と鍋を振る快音が響いてくる。かつては知る人ぞ知る〆の一杯の場であったが、今や国内外の旅情報SNSや口コミでその名が世界中に知れ渡り、時間帯を問わず行列ができるのが当たり前となった。
待ち時間はピーク時で1時間から2時間近くに及ぶことも珍しくない。それでも人々が列を離れないのは、並んだ先にある一杯がその期待を裏切らないことを誰もが知っているからだ。寒空の下でじっと待った後に足を踏み入れる店内は、それだけで特別な空間に感じられる。