大越キャスターを取り巻く言説のなかには、事実と異なる誤解や偏った見方が定着している場面があります。特にネット上で頻出する2つの誤解について、業界の内情を踏まえて整理します。
第1の誤解は、「民放に移籍してテレ朝のカラーに染まった(あるいは特定の政治的ポジションに偏向した)」という見方です。実際の大越キャスターは、自身の著書や論考でも一貫して「是々非々」の取材姿勢を強調しています。NHK時代から培ったワシントンや霞が関での取材ネットワークを駆使し、特定のイデオロギーに迎合することなく、権力監視の役割と国家運営の実情を冷静に見極める姿勢を貫いています。左右双方の極端な意見を持つグループから同時に批判されること自体が、中立的なポジションで事実を伝えている証左でもあります。
第2の誤解は、「制作スタッフと距離がある孤高のキャスター」というイメージです。外様としてNHKから移籍してきた経緯から、テレビ朝日のプロパー社員との間に摩擦があるのではないかと邪推されがちですが、現場の空気は正反対です。体育会出身ならではの気配りとフラットなコミュニケーションで、若手ディレクターの企画案にも熱心に耳を傾け、自ら率先して現場取材に赴く姿勢は、局内でも高く評価されています。